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おしっこも飲めるようになる 水再生システム運用へ

2009年5月11日

写真拡大国際宇宙ステーションで水質検査をする若田さん=NASA提供

 あっという間に私の宇宙滞在も一カ月半を超えました。この間にスペースシャトルとソユーズを見送り、別のソユーズを迎え入れ、様々な実験運用、ISSのメンテナンス、プログレス輸送船への廃棄物の積み込みなど、着実に経験を積み重ねております。

 さて、今回のミッションではこれから始まるクルー6人体制に向けて重要な装置の運用を行っています。その名も「水再生システム」(!)。名前だけ聞くと何ということもなさそうですが、要はおしっこを飲み水にする水リサイクル装置なんです。なぜそんなことをしなければいけないかというと、ISSでは空気も水も食料も、生きるために必要なものはすべて地球から運んでこなければいけならないからです。

 特に水というのはとても重く、圧縮もできないのであまり余分に打ち上げることができません。これからISSに6人のクルーが滞在するようになると、ますます水の必要量(飲む以外にも、フリーズドライフードの加水用に使ったり、タオルに水を含ませて手や顔をふいたり、トイレの導管などの尿による腐食を防ぐために水を少量流したり、さらに水の電気分解により酸素を発生させることに使ったりします)が増え、ISSでの実験に必要な材料などの輸送量を圧迫しかねません。これまで尿は汚水として廃棄していましたが、この水再生システムで尿を再生していろいろなことに使おうとしているのです。

 水再生システムは、尿を蒸留処理して水分を抽出する装置と、その水分と他の排水を貯留後に濾過(ろか)してきれいな水にする装置の二つに分かれており、リサイクルは自動で行われます。出てくる水は、無色透明でにおいもなく、蒸留水のイメージです。どうやって出てくるのかさえ知らなければ、プログレス輸送船で地球から運んできた水や、シャトルの燃料電池(水素と酸素を化合して発電し、副産物の水はシャトルやISSで利用します)からできた水と全く変わりません。皆さんも一杯いかがですか?

若田光一

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