【11月14日 AFP】カナダ・ケベック(Quebec)州の仮釈放審査委員会は13日、監房の設備が小さすぎることを理由に体重が195キロもある太りすぎの受刑者の仮釈放を認めたことを明らかにした。

 仮釈放されたのは麻薬密売組織で経理を担当していた「ビッグ・マイク」ことマイケル・ラポワント(Michel Lapointe)元受刑者(37)。ラポワント元受刑者は、今年2月に麻薬取引の罪を認め、5月に禁固5年の判決を言い渡されていた。未決勾留期間20か月が刑期に算入された。

 その後、ラポワント元受刑者が監房が自分の体型に合わず耐えられないとして苦情を申し立てたため、担当判事によって減刑されていた。

 ケベックの仮釈放審査委員会は今週、元受刑者は「自身の健康上の問題による厳しい条件下に」25か月間も置かれていたことを指摘し、服役態度が良好だったことも考慮して、本来は2009年2月まで認められないことになっていた仮釈放を認める判断を下した。

 ラポワント元受刑者の弁護士が5月に語ったところによると、監房のベッドの幅は元受刑者の体よりも25センチも小さく、備え付けのいすは小さすぎて座ることができなかったという。

 ラポワント元受刑者は12日、地元Journal de Montreal紙に対し、「やっと終わった。普通の生活がしたい。たしかに罪を犯したが、もうつぐなったよ」と述べ、「ようやくまともなベッドに寝て、座っても大丈夫ないすに座れるよ」と喜びの声を上げた。(c)AFP